さようなら、チャオくん

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うちの猫、チャオの元気がなかったので獣医に連れて行ったのは今年のはじめの頃。お腹に腫瘍があると言われた。検査をすればある程度のことはわかるだろうが、いずれにせよ手術は難しくて無理だと言われたので、いつかは安楽死をさせるしかないだろう、とは考えていた。もちろん、獣医も痛め止めなど、その時の状況に応じてできるだけの処置をしていこう、と言っていた。


チャオは春のころまでは外に出たり、一緒に鳥のビデオ(猫用のビデオ)を見たりしていたのだが、ここ数週間はしんどいのか、じっとしていることが多く、キャットタワーにも上がらなくなっていた。


「そろそろ安楽死をさせる時期なのかな?」とも思ったが、私には分からない。こんな体調でも生きていた方がいいのか、まだ食べたり鳴いたりすることはできるので、もう少し様子を見た方がいいのか。医者にも相談してみようか、などなど考えた。


丁度そんな時、久々にうちに来た次男に言われたのよね。「無理に生きさせる必要もないよ」と。丁度「もうそろそろなのかなぁ」と考えていたときに次男にそんなことを言われたので、家族に相談をして彼とお別れをする決意をした。


最初は悲しかったのだが、当日はいろいろあって忙しく、バタバタと獣医に出かけ、しかもコロナのために獣医はいつもと違った対応だしで、心に落ち着きがなかった。


個室に入って、ナースや医者と会話をしたが、皆、チャオのかわいらしさを褒めてくれ、また、私たちもここまでよく世話をしましたね、とこれまた褒めてくれたが、まぁ、最後のときは彼らもそんな言葉をかけるぐらいしかできないのだろうが。


じつは、猫を安楽死させるのは、これが3匹目。初めての時の猫はまだ6歳だったのに、「治せる病気ではないので安楽死しか道がない」と言われた。急に病気になり、その次の日には安楽死だなんてとても受け入れられず、猫にはかわいそうだったが、最期の時に立ち会うほどの勇気が持てなかった。直前まで一緒にはいたが、彼が命を引き取る瞬間を見ることなどとてもできなかった。


今回のチャオの場合は、もう半年も前からいつかはこうなる、と分かっていたことだったからか、悲しかったが落ち着いていた。結果、安楽死も悪くはないな、と私は感じた。それというのも、まだ温かく、体が柔らかいうちにさようならができるからだ。全くもって死んでしまったようには見えなかった。死後、数時間たって、体が硬直した状態で見つかった方が悲しいように感じた。いかにも「死んでます」という状態でね。。。

 

家族皆を楽しませてくれたチャオには感謝しかないよ。


ちなみに、チャオというのは私の母が飼っていた猫の名前。その子に似ていたので、家族皆がチャオと呼び始めた。漢字は「茶男」。チャトラのオスだったのでね。


読んでくれてありがとう。