私があまり怒らないわけ

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というか、怒らないようにしているというか。私の子供たちはあまり怒らないのよね。長男はある日、何か問題があって某カスタマーサービスにクレームの電話をしたそうだが、そのときの担当だった人に、ぜんぜん怒っていないからびっくりされた、と言っていた。確かに彼は腹を立てるだとかということが全くない。頭に来ることはあって、その感情もあるけど、それ以上に大きな感情にはならない、みたいなことを言っていた。彼はやはり長子だからか、かなりおっとりしている。こんなんじゃ世の中やっていけないよ、と心の中では思ってはいたが、そんな彼の個性が役立つこともあるのかな、とかなり前に考え直した。

 

ところで、なぜ私の子供たちがあまり怒らないのか。たぶん、私があまり怒らないからだと思う。子供たちが悪いことをしても、怒りをぶちこめて叱りまくる、ということはせず、きちんと説明をし、あんまりダラダラと話さず、「もう、そういうことはしないね。」とさっさと終わりにしていたからかな、と思う。これは、自分自身が子供の時に、怒鳴ったり、叩いたり、長々と説教をしなくても子供は分かるのに、と身をもって感じたからだ。まだ子供だったくせに、自分はそういったことはしない親になろう、と心に誓った。まだ小学生だった。これがいい育児法だったのかはわからない。でも、怒るという感情にエネルギーを使うのなら、別のことをした方がいい、ということを何かで読んだこともあるので、平穏でいられるようにすることも大切なのかな。

 

またある日、私は何か夫に腹を立てていて、彼に怒鳴りちらしていた。私たちはほとんど喧嘩はしない。なぜかというと、あまりにも性格や考え方が違うので、話すこともないからだ。もう長い間、家庭内別居状態であることも理由だが。たぶん、この時は彼のアスペルガー特有の、細かいことにうるさく文句を言うのに頭にきていたのだと思う。それでたぶん、Fワード連発で、うるせぇ、だまれ、みたいなことを言っていたのだと思う。そのとき、うちにいる母猫(年齢不詳)が私の顔をじっとみてにゃーにゃーと鳴くのよね。「ねぇ、どうしてそんなに大きな声で、しかも乱暴に話しているの?」とでも言いたげに。そのときにはっと気がついた。怒鳴りちらす必要は確かにないか、と。普段は静かに話している私が怒鳴っていたから、猫もきっとびっくりしたのだろうが、とてもいいことに気づかせてくれた。

 

今は言葉は悪いときはあるだろうけど、声を張り上げてまでして怒ることはない。年寄り猫は人間に何かを教えてくれる、とは言うが、この母猫も立派な年寄り猫になったということか。この子は拾った時はただの太めな猫だと思ったのだが、実は妊娠していたのだ。子猫たちはすでに10才なので、母猫はもうけっこうな年だと思う。大切にしてあげないとね。

 

読んでくれてありがとう。